演出はアイドルに安全を約束してはくれない
KIS-MY-WORLDフラゲ日に。
きっとこの先、本人の口から語られることも、関係者から語られることも、映像化することもないであろうから、忘れないように残しておこうと思います。
「コンサート中に切れてしまって」
と言っていました。誰かに聞かれたらこう言えと言われていたのでしょう。
さすがに火花で切り傷を負った、とは言えないかな。
もしも公の場でそう言ったら、どこの部門の安全管理が何たらかんたら…となって今後の演出に影響が出るのだろうか。
最悪それは、キスマイだけの問題ではなく、ジャニーズ全体、もっというと他アーティストのライブ演出にも影響するのでしょう。
それにしても綺麗に傷跡治って良かったー。
ケロイド残らなくて良かったー。
CDTVの年越しライブの時にジッと見たら分かったのだけど、これからもっと目立たなくなるのかな?それとも完治してコレ?
そして今回改めて、演出って本人達にとって完全に安全という訳ではないんだな。と感じた。
今回のツアー、KIS-MY-WORLDで、ファンの間で「花火大会w」「火事w」と言われていた程火薬演出が激しかったETERNAL MIND。
初見の感想が「キスマイ、儲かってますね。火薬の予算沢山だね!」だったのは謝る。
(近々ドームのコンサートの記憶がNEWSだったから仕方ない)
バクステとアリーナの間に防火用水と消火器が上手下手に各ひとつずつ置いてあって思わず笑った。そんなにか。(もしかして毎回置いてある?)
私は11年近くジャニオタでコンサートに入って来た中で、コンサート中に火薬演出で怪我した人を目にしたことが無かったから、どれだけ火薬を増やし激しくしていても、暴発しない限り本人達は安全で、当たることはないと思っていた。
その思い込みが崩壊した2015年10月28日、KIS-MY-WORLD in ナゴヤドーム
(火薬演出の正しい名前が分からないので以下、花火と書きます)
エタマイが始まり、Aメロでサイドのミニ花火が不発でステージサイドの黒幕が燃える。
花火にならなかった火の塊が、黒幕に落ちて引火。
スタッフが慌てて消火しようと右往左往。
(こんな時こそ防火用水使えよ…)と思ったけど使うのは演出を止める時なんだろうか。電気系統ヤラレちゃうから?次の花火までダメにするから?
いやでも黒幕に引火した火がコードの上で燃えてたからね???
サビに入るとその筒から再び花火が上がるので、スタッフに花火が直撃するんじゃないかとスタッフが心配で双眼鏡で見守るわたし。正直キスマイどころじゃなかった。
どうにか消火してスタッフ皆が1歩離れた瞬間にその筒から花火が上がったから、そりゃもう心臓に悪かった。エタマイ初見の花火大会にビックリ!より心臓に悪かった。
スタッフさんも耳塞いでしゃがみこんでいたし命懸けだったんだな…。
※以下すべて、目で見た情報に勝手に予想をつけています。あくまで私が見た時に感じたままに書きます。
黒幕引火事件が終わり、ふぅ、やっとキスマイに集中できる。
と思った矢先に弾かれたように顔の右半分を手で抑えてふらふらしだす玉森くん。
その位置にとどまる。
(ほぼ移動し終わっていて、立ち位置にはいた。)
玉森くんの隣に横尾さん。反対側は忘れた。
思わず(横尾さん気が付いて!)と願った。
だって横尾さんはいつでもメンバーのサポートまでしてくれるから。
横尾さんは気が付いてくれたような気がしたけど、中断も出来ないし、スタッフに伝えることも、ステージ上からおろすことも出来ないから、気にしつつ踊り続ける。
顔から押さえていた手を外した玉森くんの右手にはべっとりと真っ赤な血。ずっとふらふらしている玉森くん。
心の底からゾッとした。
もしも目に入っていたら?
目に当たったから目が開けられなくてふらふらしているとしたら??
目に入っていたらこの先のアイドル人生は?
火種が目に入ったらどうなるの?
視力が低下するの?失明するの?視界が濁るの?
頭の中をすごい勢いで可能性が駆け巡った。
私は痛くも痒くもないのに、鳥肌と冷や汗が止まらなかった。
曲が終わってもくるくると回る花火(伝われ)がプログラミングのズレで回り続けていたことに北山くんが「あれ?余韻?(笑)」って笑いを誘ったのは、玉森くんの負傷に気が付いていたからこそ明るくふるまってくれたのかな?
頭の片隅で
「花火不発で黒幕燃やすわプログラミングずれてるわ火花で負傷してるわ名古屋公演って散々だな」
とか思ってた。前年のジャーニー初日の名古屋公演のカメラワークなど散々だったのいまだ根に持つ。
曲が終わった瞬間に横尾さんはステージの端からステージ下にいるスタッフを呼び集めて状況を説明。
失念したけど、横尾さんからか、玉森くんの付き人さん(以下プーさん)からタオルを受け取って顔に当てる。
一度離したタオルは赤く染まっていたけど、大量出血ではなかったのと、鮮やかな赤だったので、切り傷なのかな?傷は深くないのかな?と少しホッとした。
その時に、ステージから降りないのか、捌けないのか、コンサートは続くのか、歌えるのか、目は開くのか。
残りはサクラヒラリとKISS&PEASEだからダンスはない。どうするのだろう。と思っていた。
その時頭の中で過去のツアーの宮田くん酸欠両足つった事件(?)を思い出して、捌けるのかな?と思っていた。*2
そのまま右半分を押さえては離しながらバクステからセンターステへ移動。
自分の足で真っ直ぐ歩いていた。
移動途中にプーさんから変えのタオルを受け取る。
次にプーさんがペットボトルの飲み水でタオルを濡らして渡そうとするも気が付かない玉森くん。
センターステに到着した時に代わりに宮田くんが受け取って渡してあげる。
余談だけどこの時の受け取り方がかっこよくてね。
プーさんだったかほかのスタッフだったか忘れたけど、タオルを下投げじゃなくて上投げで渡したのよ。
それをサラッとキャッチしたもんだから…かっこよかったんだ…
それを玉森くんが受け取る。
立ち位置に移動してまもなく曲が始まって、直前までせんちゃんと話していたけど、歌割が来たら前かがみでタオルで押さえながらも、忘れずしっかりと歌う玉森くんに改めて惚れた。
せんちゃんが玉森くんの顔の程度を見て、突然ステージ端に歩いていってスタッフから何かを受け取ったから、新しいタオルかな?と思ったら、テーピング用のテープだった。イヤモニで指示されたのかな?
テーピング用のテープを傷跡に沿って貼ってあげる。
テープの端と端を持って近づいていくせんちゃん(かわいい)と、されるがままの玉森くん(かわいい)に、不謹慎ながらも日出コンビに萌えた。
しかもそのテープが2㎝幅くらいあったもんだから、目立つというか面積取ってるw
それでせんちゃんが笑って、それを見て玉森くんも笑って、二人で
「目立つ?w」「うんwww」
みたいに笑いあっていて。
きっと、玉森くんは、突然の負傷で、熱いわ痛いわ血が出てるわ自分の顔がどうなってるか分かんないわ酷いのか治るのかすら分かんないわでテンパってたし不安だったと思うんだ。
そんな中あのマイナスイオンをまとったせんちゃんの笑顔でだいぶ気が楽になったと思うんだよね。
それは玉森くんだけじゃなくて、少なくとも私はせんちゃんのその笑顔でホッとしたんだよね。
2番Aメロソロパートもしっかり歌えていて。
この時はさすがに玉森くんを抜かないのは不自然だし、どうするのかな、と思ったら、向かって右下からのアングルで抜かれた。
(傷は向かって左側)
鼻があるのもあって、テープが見えにくい角度で抜かれていて、当たり前だけど、カメラマンもプロなんだなぁと実感した。
サクラヒラリが終わり、暗転する中で着替え。
玉森くんはステージから降りていき、アリーナの影へ。
(角度的に全く見えませんでした)
傷の程度を確認されているのか、テープを貼りなおしているのか、かげから光が漏れていた。
もしかして捌けて挨拶時だけメインステに出てくるか、空飛ぶイス(…)には乗らずに一人だけ縦花道を歩いていくのかもしれないなぁと思っていた。
でも、玉森くんはKISS&PEACE前の映像の終盤に、ステージの下から着替えを済ませて何事もなかったかのように空飛ぶイス(…?)に座った。
彼もまたプロだった。
血が止まったのか、テープが汗で剥がれてしまうのか、その時はテープ無し。(たぶん)
本編はそのまま何事もなく終了。
アンコールにはもしかしていないかも?と覚悟していた。
アンコール1曲目は舞祭組なのでゆっくり対処できるだろうけどどうなんだろうなぁ。
なんてソワソワしていたら何事もなかったかのように出てきてくれた。
つらそうな様子は一切なく、笑ってくれていて、安堵した。
ダブルアンコールの時に、イヤモニで呼ばれたのか、縦花のメインステ近くの捌け口のプーさんのもとへ。
ローラーのまましゃがんで、プーさんに追加のテープ(もしくは換えのテープ)を貼ってもらう。汗ではがれてきてしまうのかな?
貼ってもらったらプーさんの頭をポンとして、笑うもんだから、もうまた惚れた。短時間に何回惚れ直させられるの。
ポンポンされるべきは、負傷しても笑顔で頑張ってる君だよ。
プーさんの頭をポンとして、してやったりないたずらっ子な顔して笑顔で滑り出す玉森くんを見て、もう近々は大丈夫だろうな、と安心したのでした。
サクラヒラリの立ち位置が玉森くんの向かって左側が宮田くん。右側がせんちゃん。
きっと他のメンバーも気が付いて心配していたと思うけど、あえて気付かぬふりして流れを止めずに進行するのもまたプロだし、思いやりだと思う。
こんなところで長年一緒にステージに立ってきたメンバーの阿吽の呼吸というか、口に出さなくても、指示し合わなくても分かる、というのをこの目で見れて良かったかも、なんて思ったのでした。
今回のことで、コンサートの火薬演出は、プログラミングされていても、ステージに立つ彼らに安全が確立されているわけではないということを改めて感じました。
ナゴヤドーム公演2日目に、改めて花火から落ちてくる火花まで注目して見てみると、予想以上に火花がバチバチと衣装にあたってたんですよね。
あれ肌に当たったら痛いんじゃないかな?
フロートの補強が頑丈ではなく、横揺れが酷く、ローラー履いたままで滑りやすく、手摺にしがみついて耐える彼らを見てヒヤッとしたこともあります。
それでも、恐怖や戸惑いを見せずに歌い踊り続ける彼らが好きです。
音、光、映像、火薬効果で非現実的な空間を作り出し、嫌なことなんて無かったことにしてくれる時間をありがとう。
でも、目の前で怪我して元気がない姿は見たくないから、本人もスタッフも十分に気をつけて、これからもたくさんの人を夢中にさせる演出と、演出計画をよろしくお願いしますね。
無理な演出で怪我人が出て、その演出が禁止になってしまうことがありませんように。
ジャニーズのコンサートの派手さが好きだよ!
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